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Mac &
データ変換でストレス充填だわさ
稲垣 優

 このところ、Windows95を使う機会が多い。もちろん仕事で、だが。

 うちの事務所にも、一応Winマシンがある。Aptivaという入門者用のマシンで、いろんなオマケソフトがいっぱい入っている。ほとんど使わないものばっかりで、使っているソフトは後から買ったものばかりだ。いや、唯一「一太郎」は初めから入っていたものをバージョンアップして使っているが、それとて仕事でもらった「一太郎データ」を開くためだけに使っている。結局はそのデータをMacへ持ってきて仕事してるもんね。

 Winを使う機会が増えたのは、インターネットのお陰もある。仕事でもインターネットを利用しているけど、やっぱ、メールを一番よく使うよね。でもって、タダのメールだけなら、Macから送っても(相手がどんなコンピュータでも)全然問題ないけど、ファイルを送るとなると、ちょっと気を付けないといけない。プレーンなテキストのファイルなら、どんなコンピュータ(OS)でもほとんど問題ないけど、例えば「一太郎」のファイルで送れとか、表計算ソフトの「エクセル」のファイルで送れとかいわれると、相手のOSが気になってくる。

 一太郎やエクセルは、Mac版もWindows版もあるから、よっぽど(どっちから送っても)問題ないと思うんだけど、必ずしもそういうものばっかりではない。Microsoftが出していた「パワーポイント」は、Mac版もWindows版もあるけど、聞くところによると、Windows版で作ったファイルをMac版で開こうとすると固まるという。ま、たまたま私がこの話を聞いた人の環境だけの問題かもしれないけど、エクセルだって、Mac版はまだバージョン5しかないのに、Windows版はエクセル97とかが出てるでしょ。となると、エクセル97の形式でもらっちゃうと、Macのエクセルでは開かないんだよね。ほんと、こういうコンバート(変換)ってのには気を使っちゃうよ、全く。

 コンバートの知識を持っている人が相手だと、結構話が早い。表計算のデータでも「カンマ区切りのテキストデータでいいですよね」てな感じでやりとりできると、ソフトの互換性はほとんど無視できるからね。グラフィック・データにしたって、基本的には(Winからなら)BMPやTIFFでもらうっていう手があるから、これでよし。

 ただ、こうした画像を商業印刷に反映しようとすると、どうしても「解像度」ってヤツがからんでくる。解像度72dpiで640*480ピクセルの画像なんかもらったひにゃあ、全然大きくできんもんね。これでA4の上半分いっぱいに伸ばしてねなんていわれたら……。わたしゃあいやだよ、そんなの。だからコンバートってのは、ストレスがたまるよね。単にOSだけの問題じゃなくて、ファイルの使い方によっていろんなことがあるもんね。解像度だけじゃなくってね。

 仕事がら、こうしたコンバートは日常茶飯事なわけで、自ずと、MacとWinの両方を使うようになる。でもって、両方のマシンに同じソフトが入っているわけではないので、またまた混乱が起きる。

 Microsoftの超有名ワープロであるWordだけど、私はWindows版しか持っていない。だから「Wordのファイルで送ってね」といわれると、WinのNetscapeを立ち上げることになる(MacではEudora Proを使ってるけど、Winではネットスケープを使っている。このあたり、Internet Explorer(スペル合ってるか?)を使わないところが面白いでしょ)。使い慣れたMacのメーラーとは勝手が違うので、なんかバタバタしながらメールを送る。

 ま、これくらいならいいんだけど、そのうちwindows版のWordで文章を直そうとか思って、Winのキーを叩くのね。でもって検索とかするじゃない。で、Wordの検索ウインドウを出して、本文中にある言葉をコピーして、検索ウインドウにペーストしようとする。これができないんだなあ。困っちゃったよ、全く。そりゃあ検索の文字を打てばいいんだけど、これがまた記号でね。記号のウインドウを出すのがめんどくさい。だからコピー&ペーストしたかったんだけど、できないんだよね。なんでだ? で、七転八倒した揚げ句、キーボードでCtrl+Vをやったらできたってわけ。なんのためにメニューがあるのよ。なんでメニューの「ペースト」が、きかないわけ? っと愚痴が出てしまうのであった。

 どうもMacを使い慣れていると、Macのインターフェイスが「当然」のように思ってしまうのね。OSが違うんだから、こういう違いもあるってことを、ちゃんと認識しないといけないんだけど、それにしては見た目が似すぎていると思わない? ま、いいか。あんまりこの辺りの話を進めると「MacとWindowsはどっちがいい?」とか「アイコンなんかで操作するインターフェース(GUI)はMacが最初だ」なんて実りのない、悲しい話になっちゃうんで、やめておきましょう。

注)例えばWinのWordで作ったファイルをそのままMacへ持ってきて、MacのメーラーでWin環境へ送ったとしても、たぶんうまく行くはず。でもそのあたり、試したことがないんで、ちょっと心配なのね。だからWinのWordのファイルはWinマシンから送っちゃうのであった。今度また実験してみましょう。逆に、Macで作ったファイルをWinへ持っていくと、リソースがなくなっちゃう(っていう言い方でいいんだよね)んで、Macへ戻したときに白紙のアイコンになっちゃったりする。Winは拡張子でファイルを認識している(らしい)けど、Macはリソースで認識してるから、その辺の違いがあるんだよね。

copyright : Masaru Inagaki(1998.3.14)

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